【各種許認可申請】北海道でドローンを業務利用する場合に確認したい許可・承認手続
ドローンは、測量、農業、点検、防災、物流、観光、鳥獣害対策など、さまざまな分野で活用が広がっています。
北海道は面積が広く、農地、山林、河川、海岸部、離島、積雪地域など多様な環境があるため、ドローンの業務利用と相性の高い地域です。
一方で、ドローンを飛行させる場合には、航空法その他のルールに基づき、事前の許可・承認、機体登録、飛行計画の通報などが必要になることがあります。
このコラムでは、北海道でドローンを業務利用する場合に確認したい基本的な手続きを整理します。
ドローンの飛行にはルールがあります
ドローンは、購入すればどこでも自由に飛ばせるわけではありません。
ドローンの飛行には、「飛行禁止空域」に関する規制と、「特定飛行」に関する規制があります。空港周辺や人口集中地区(DID)での飛行、夜間飛行や目視外飛行などは、事前の許可・承認が必要となる場合があります。
なお、ここで対象となるのは、機体本体とバッテリーを含めた総重量100g以上の無人航空機です。
許可が必要な空域(飛行禁止空域)
| 飛行禁止空域 | 内容 |
| 空港等の周辺 | 空港・ヘリポート等の周辺空域で飛行する場合 (新千歳空港等の周辺は特に注意) |
| 緊急用務空域 | 災害時等に消防・救助等の航空機が飛行する空域として指定された場合 |
| 150m以上の上空 | 地表または水面から150m以上の高さで飛行する場合 |
| 人口集中地区(DID) | 市街地など、人や家屋の密集する地域の上空で飛行する場合 |
承認が必要な飛行の方法
| 飛行の方法 | 内容 |
| 夜間飛行 | 日没後に飛行する場合 |
| 目視外飛行 | 操縦者が直接目視できない状態で飛行する場合 |
| 人または物件から30m未満の飛行 | 第三者や建物等から30m以上の距離を確保できない場合 |
| 催し場所上空での飛行 | イベントや祭り等の上空で飛行する場合 |
| 危険物の輸送 | 農薬等の危険物を輸送する場合 |
| 物件投下 | 農薬散布等、物件を投下する場合 |
業務利用では、測量や点検のために目視外飛行が必要になる場合や、市街地周辺・空港周辺で飛行する場合もあります。
事前に飛行内容を整理し、許可・承認の要否を確認することが重要です。
DIPS2.0によるオンライン手続き
国土交通省は、無人航空機の飛行許可・承認申請について、原則としてオンラインサービスである「ドローン情報基盤システム」、通称DIPS2.0による申請を案内しています。
DIPS2.0では、申請、補正対応、許可書のダウンロードまでオンラインで行うことができます。
リンク:ドローン情報基盤システム2.0ウェブサイト
DIPS2.0では、主に次のような手続きが行われます。
| 手続き | 内容 |
| 機体登録 | 100g以上の無人航空機について登録を行う |
| 飛行許可・承認申請 | 特定の空域・方法で飛行する場合に申請する |
| 飛行計画の通報 | 特定飛行を行う前に飛行計画を通報する |
| 事故等の報告 | 事故や重大インシデントが発生した場合に報告する |
機体認証や操縦者の技能証明を取得すると、一部の特定飛行について飛行許可・承認が不要となる場合があります。
ただし、有人地帯(第三者上空)での補助者なし目視外飛行(レベル4飛行)など、高度な飛行については別途の要件が設けられています。
なお、許可・承認が不要となる特定飛行であっても、特定飛行である以上、飛行計画の通報は必要となる点に注意が必要です。
北海道で特に確認したい飛行場面
北海道でドローンを業務利用する場合、次のような場面で相談が発生しやすいと考えられます。
| 利用場面 | 想定される確認事項 |
| 建設現場・測量 | 人口集中地区、目視外飛行、第三者との距離 |
| 農業用ドローン | 農薬散布、物件投下、飛行区域の安全管理 |
| 太陽光・風力設備の点検 | 山林・傾斜地、150m以上の上空、施設管理者との調整 |
| 災害時の状況確認 | 緊急用務空域の確認、自治体・関係機関との連携 |
| 観光・PR撮影 | 人の集まる場所、夜間飛行、施設管理者の承諾 |
| 山林・鳥獣害対策 | 飛行区域、目視外飛行、関係者の安全確保 |
単に許可・承認を取得するだけでなく、飛行場所の管理者、警察、自治体、関係事業者との調整が必要になる場合もあります。
小型無人機等飛行禁止法の通報が必要になる場合
航空法とは別に、小型無人機等飛行禁止法に基づく手続きが必要になることがあります。
この法律では、対象施設およびその周囲おおむね300mの周辺地域の上空で小型無人機等を飛行させることが原則禁止されています。例外として飛行できる場合であっても、所定の手続きが必要です。
北海道警察は、対象施設周辺地域の上空で小型無人機等を飛行させようとする場合、原則として飛行の48時間前までに、管轄警察署を経由して北海道公安委員会へ通報する必要があると案内しています。あわせて、施設管理者等の同意が必要となる場合もあります。
出典:北海道警察ウェブサイト
対象施設周辺での飛行を予定している場合は、航空法上の許可・承認とは別に、警察への通報や施設管理者の同意の要否も確認する必要があります。
ご注意・今後の動向
小型無人機等飛行禁止法については、対象施設周辺の飛行禁止エリアを拡大する方向で法改正が進められています。改正法が施行された場合には、おおむね300mからおおむね1,000mへ拡大される予定です。
施行時期・内容によって規制範囲が大きく変わる可能性があるため、対象施設周辺での飛行を予定している場合は、必ず最新の情報をご確認ください。
業務利用では「運用ルール」の整備も重要です
ドローンの業務利用では、許可・承認を取得するだけでは不十分な場合があります。
事業者として継続的に運用する場合には、次のような点も整理しておく必要があります。
| 整理すべき事項 | 内容 |
| 操縦者の管理 | 誰が操縦するか、経験・資格をどう確認するか |
| 機体の管理 | 登録、点検、整備、保管方法 |
| 飛行記録 | 飛行日時、場所、内容の記録 |
| 安全管理 | 立入管理、補助者配置、緊急時対応 |
| 契約・責任関係 | 委託業務の場合の責任分担 |
| 関係機関との調整 | 警察、自治体、施設管理者等への確認 |
業務としてドローンを利用する場合は、許可・承認申請とあわせて、安全管理体制を整備しておくことが重要です。
行政書士に相談できること
行政書士は、ドローン飛行許可・承認申請、DIPS2.0を利用した申請書類の作成、飛行計画に関する必要書類の整理などについてサポートすることができます。
また、建設業者、測量業者、農業法人、設備点検事業者などがドローンを業務導入する場合には、補助金申請や事業計画の整理とあわせて、許認可面の確認が必要になることがあります。
まとめ
北海道では、ドローンの業務利用が今後も広がる可能性があります。
一方で、航空法上の許可・承認、DIPS2.0による申請、飛行計画の通報、小型無人機等飛行禁止法に基づく通報、施設管理者との調整など、確認すべき事項は少なくありません。
| ポイント | 内容 |
| 飛行禁止空域 | 空港周辺、人口集中地区(DID)、150m以上の空域、緊急用務空域では許可が必要な場合があります |
| 特定飛行に該当する飛行方法 | 夜間飛行、目視外飛行、人や物件との距離が30m未満となる飛行、イベント上空飛行などは承認が必要な場合があります |
| その他の規制 | 小型無人機等飛行禁止法や自治体条例等の確認が必要です |
| 行政書士に相談できること | 飛行許可・承認申請のサポート、必要書類の作成支援 |
ドローンを業務で利用する場合は、機体を購入する前、または実際の飛行計画を立てる前に、必要な手続きを確認しておくことが重要です。
各種許認可申請に関するご相談をご希望の方は、札幌・北海道の各種許認可申請サポートページもご確認ください。
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